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Q 学校薬剤師が行っている水質検査では、 大腸菌O157は検出できない?

 大腸菌の検査方法の特定酵素基質培地法は、大腸菌が特異的に持っているβ-グルクロニダーゼで、

 MUG(4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド)を分解させる手法です。 MUGを分解した場合は、大腸菌である確率が高いですが、

 大腸菌O157のようにβ-グルクロニダーゼを持たない菌など、 この手法で検出できない大腸菌は約5%程度あるといわれています。
 従って、学校薬剤師が行っている水質検査では、大腸菌O157は検出できません。

 

 

 

Q 大腸菌検査において、 採水容器にチオ硫酸ナトリウムを入れる必要はないのか。

 水質基準で定められた試験法(告示)では、脱塩素のため、あらかじめチオ硫酸ナトリウムを試料100mgにつき、

 0.02~0.05gの割合で採水容器に入れ、滅菌したものを使用しますが、検査の誤操作を避けることを優先させ、

 チオ硫酸ナトリウムは使用せず検査を行ないます。(兵庫県検査センターのご指導による)

 

 

 

Q 採水前に蛇口付近に熱湯をかけるのはなぜ?

 学校の水道の場合、水道法及び学校県境衛生基準の規定に基づいた管理を行う必要があります。
 水道から直接給水の場合は、水道事業者の責任で供給されていますが、

 学校の敷地内の受水槽や給水管等の給水設備は学校の責任において管理する必要があります。
 いったん受水槽に貯水した水を給水している場合は、供給される水が基準に適合しているかどうかを検査するため、

  蛇口付近に熱湯をかけて清潔にし、水そのものの検査を行います。
 熱湯をかけるのが不十分な場合、水そのものは無菌であっても、 環境の影響を受けて大腸菌等が陽性に出ることがありますので、

 熱湯をしっかりかけ、 検体が汚染されることのないよう十分注意を払って採水するようにして下さい。

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