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Q 大腸菌の検査法
     特定酵素基質培地法とは?

 特定酵素基質培地法は大腸菌群の乳糖発酵性に関与する「β-ガラクトシダーゼ」の有無で大腸菌群を判定し、 かつ、大腸菌に特異的に存在する酵素「β-グルクロニダーゼ」の有無で大腸菌を判定して、 大腸菌群及び大腸菌を同時に検出する方法です。
 β-ガラクトシダーゼ活性を調べる酵素基質にはONPG(O-ニトロフェノール-β-D-ガラクトピラノシド) 及びXGal(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラクトピラノシド)があり、それぞれ「ガラクトピラノシド」 の分解により遊離した発色物質で大腸菌群を判定します。用いる酵素基質により、ONPG法、XGal法に分かれます。
★大腸菌群の判定
 ・ONPG法(栄研化学:ESコリキャッチ 等)
 基質として培地に含まれるONPGが大腸菌群によって分解され、 黄色を呈するo-ニトロフェノールを遊離する反応を利用した方法です。

・XGal法(日水製薬:ECブルー 等)
 基質として培地に含まれるXGalが大腸菌群によって分解され、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルを遊離し、 これが酸素と結合して青色を呈するインジゴとなる反応を利用した方法です。

★大腸菌の判定
 両法とも、大腸菌を同時に判定できるよう、大腸菌に特異的に存在する酵素「β-グルクロニダーゼ」 により分解を受けて蛍光物質を生じるMUG(4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド) が基質として培地に含まれています。
 大腸菌の検出は、MUGの分解により生じる蛍光色素を紫外線ランプ(波長366nm)下で観察し、 その蛍光の有無及び強度から、蛍光強度が陽性対照確認液より強い場合は、大腸菌陽性、弱い場合は大腸菌陰性と判定します。

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